最近投稿せずに何をやっていたかと思えば、Steamにて新すばらしきこのせかいを購入し、全グラフィティ開放(全実績解除)までやり遂げました。
初代すばせか(ニンテンドーDS版)は私にとって最も心に残っているゲームと言えるほど影響を受けています。
新すばせかは前情報はほとんど仕入れずにプレイしましたが、続編として間違いなく大満足に仕上がっていました!
総評
- ストーリー:少し展開の遅さは気になるものの、後半からの怒涛の展開と、きれいにたたまれたエンディングで締めくくっていると思います。
今作の主人公たちの展開はもちろん満足です。一方過去作ファンにとってもあのキャラ同士の掛け合いや展開が見れるのは垂涎ものでした。どちらも何とも尊い。 - キャラクター:仲良し親友のリンドウとフレットをはじめ、見た目からしゃべり方まで癖のあるナギ、まさかのメインキャラで続投ミナミモト、その他十人十色で特徴あるキャラクターが勢ぞろいです。はじめは彼らに慣れないかもしれませんが、段々と好きにさせてくる展開が秀逸です。
- 戦闘面:約300種のバッジで多様なサイキック攻撃が可能なのは前作譲り。サイキックごとに異なるシンクロタイミングを狙うと必殺技につながるほか、戦闘中のキャラどうしの掛け合いも凝っていていい!
サイキックや属性ごとのバランスに差は感じます;
難易度調整もいつでも可能、コンティニューもすぐできるので進行で詰まることはないでしょう。 - レベルデザイン:レベルアップはHP上昇のみ。飲食店で食事することによってステータスを恒久的に上げられる点、キャラごとにファッションアイテムを装備することでもステータスを上げられる点も前作譲りです。
- 音楽:戦闘曲、フィールド曲、イベント曲、どれをとっても素晴らしく、これぞすばせかという感じです!
ここから先はとてもネタバレあり!
1.ストーリーはきれいにまとまっている!

前作の主人公のネクが非常にとがっていたのと比べると、今作の主人公のリンドウとフレットは明るい現代っ子って感じです。
突然巻き込まれた死神のゲームとかサイキックとかに対するリアクションが軽るくて適応力高いなと(笑)
ストーリー全体としては特別奇をてらったものではなく、そこそこ王道で展開されたかなと思います。
キャラクター達の魅力がストーリーに上手に落とし込まれており、展開に物足りなさは感じませんでした。
一方でストーリー中盤まではのんびりと進むので進行遅いなと思ったところもありました;
その分終盤の進展は勢いが良く、味方サイド敵サイド含めてそれぞれの決着をつけていく怒涛の展開は衝撃を受けました。
全体的に希望と絶望の流れに緩急があり、エンディングもすっきり締められていました!
1回目の7日間
死神のゲームに急に巻き込まれたリンドウとフレットの2人でツイスターズとして始まり、のちに意味不明で強力な助っ人ミナミモト、濃いオタクのナギを迎えて4人チームで進みました。

まだ今回行われている死神のゲーム裏を知らず、何かのリアルイベントに巻き込まれたのか?
程度の彼ら(ミナミモト除く)、純粋にポイントを稼いで上位を狙おうとお気楽ムードです。
最下位は「消滅」という処遇を何度か死神から伝えられるのですが、リンドウ達が「消滅」で何が起こるかちょっと勘が鈍いなぁと私は思っていました。
でも、イベントに巻き込まれただけで、まさか自分が消えるなんて想像もしていないお年頃だと思うと納得もできるかも。
1週目に最下位となった幽川舎リーダーのフウヤやメンバーたちはかわいそうだけれども、リンドウたちに死神のゲームの本質を見せつけ、これはただのゲームではないと認識を変えることができた大事な1週間だと思います。
2回目の7日間
ミナミモトが抜けて3人になったツイスターズ、結構バトルがしんどい;
3日目からビイトが仲間になってくれたことの安心感、UGのレジェンドと噂されるネクではなかったけれども。
でも相変わらずの元気さとおバカさで頼りになるビイト兄貴はさすが!
2回目の7日間は打倒ルーインを目指して他チームと協力がはじまり、展開が熱くなってきます。
そんな中でのピュアハートのリーダー、モトイの騙し。

モトイはハンドルネーム「アナザー」としてネットから拾ってきた薄っぺらい言葉や横文字をそれっぽく風潮する、現実でもありそうなインフルエンサー。
でも自分の意見を主張せず、ネットの情報に飲まれがちな傾向があるリンドウはモトイの言葉に感銘をうけて、尊敬している。
モトイは現代社会の一部を風刺するようで気に入ったキャラではありました。
そして何といってもショウカの仲間加入!
リンドウが「仲間になれば」と自分で考えた主張を初めて見せた大事な場面でもあります。
でも実はショウカはリンドウのネイティブ(リスタート)を調査するために、シイバが送り込んだスパイでした。
ショウカはスパイの目的は果たしつつも、大好きな渋谷の消滅は避けたいし、何よりもツイスターズの仲間(特にリンドウ)への思いから、新宿死神側とは決別します。
3回目の7日間
リンドウ達を騙して仲間になったショウカでしたが、リンドウ達と同じ思いと目的でツイスターズの正式な仲間となります(よかった!)。
そして3週間目は参加者VS死神の直接対決として戦いはさらに熾烈になり、キャラクター達との決着をどんどんつけていきます。
シイバが放ったディジーズノイズがRGとUGの人々を洗脳し、渋谷崩壊が着々と進みます。
ショウカが死神になったときから、先輩として姉のような存在で絆を深めたアヤノとの決着。
参加者として共闘した仲間でありフレットが憧れを抱いていたカノンさんとの戦闘。
どちらもツイスターズのメンバーたちに深い傷を残し、ビイトも上手く盛り上げることができません。
今まで陰ながらチームを支えてきたナギも重い雰囲気に飲まれてしまいます。
ここはナギのお姉さん能力の高さが見え、ナギのお気に入り度が上がるポイントです。
そんな中でとうとう現れたレジェンド!ネク!
重い雰囲気のチームに力強い仲間が加わり、シイバとの決着を目指します。
ここから先はもうエンディング近いので、詳しくは書かないでおきます!
いや、もう本当に、、、最高でした(´;ω;`)ウゥゥ
2.ひと癖ふた癖もあるが愛着が湧いてくるキャラクター達!そして尊い!
全員について思いのたけを綴ると長くなりそうなので悲しいけど一部だけ;
奏 竜胆(リンドウ)
自分で何かを決定したり、意見を主張するのが苦手で、何でもネットで調べてしまう何とも現代っ子。顎マスクはそういった面を表しているのだとか。
そんなリンドウが過去を変えるリスタート能力で最悪な展開を回避する決定をする、そのために何をするべきか仲間に主張する。
そうやって成長する姿が好きになる主人公です。
おそらく同じ学校のフレットとは親友で、軽口を言い合ったり、でもお互いを信頼している掛け合いをするなど、仲の良さが微笑ましいです。(そしておそろいの白スニーカーを履いている!)
そんな仲でもやっぱり意見を言うのは苦手で、そういうところにフレットも思うことがあったり;
2人の成長もいいなと思う点でした!

そして何といっても!ショウカの掛け合いが!もう尊いですよね!
古き良きツンデレの2人の素直になれないやりとりはニヤニヤが止まりませんでした。
ストーリー序盤は何かと突っかかってくるショウカにムスッとしていたリンドウですが、
・嫌味っぽ言い方ながら実は助けてもらっていたと気づいたとき
・ショウカにとって大事な新宿死神と戦う覚悟を決めるために真剣に気にかけるとき
そんな中で少しずつ気になっていったんだろうなーという描写がとても良かったです!
(まあショウカにとってはリンドウは恋愛抜きにしても以前から大切な人だったわけですが)
終盤でショウカに「ポケコヨやりたいし」と言うのは、素直に「一緒にゲームを抜けよう」って言えないリンドウの照れ隠しだよなぁと思いました。
エンディングではもう、心が浄化されました。
リンドウがいつも右手に持っているスマホをポケットにしまい、目を見てショウカに手を差し伸べる。
(でもフレンド申請は気付いてあげて欲しい。ショウカすごい不安だったと思うよ絶対。)
觸澤 桃斎(フレット)
金髪刈り上げオールバック、柄パンに首元のアイテム等、見るからに陽キャラなイケイケ少年。
きれいめクールなお姉さんに弱い(笑)
ビイトと並んでムードメーカーな明るさで元気になれる。
でもその軽い言動から苦手な人もいるかも、と思いきや真面目な雰囲気を避けるのはフレットの過去の出来事が影響していて、人から必要とされるための明るさを演じるのがフレットの考えでした。
(無理しているわけではなく元から明るい性格だとは思いますが)
シークレットレポートの一文から、フレットは内面には排他の思考を持ち、外面では寛容の思考を見せると分析されており、フレットにとってかなり心に痕を残した出来事だったのだと想像させられます。
でもすべてが上辺だけの付き合いではなく、親友のリンドウのことは結構ちゃんと見ていて、いい奴だなと感じます。
フレットといえばナギとの関係性です!
ナギはフレットに対して結構な塩対応を長く取っていました。
でもそれはナギが陰キャと陽キャの違いで住み分けしているわけではなく、他人の心の考えや気持ちにを敏感に感じる彼女だからこその対応です。
よくナギがフレットに対して言っている、
「あなたには言っていません」
という返事ですが、これはフレットに対して言っているのではなく、
上辺だけで話す軽いフレットの外面の思考に対して言っているものだと考えられます。
だからフレットが内面の思考で話すときはナギは親身に聞いてくれます。
チームメイトとして大切にしたいからこそ、フレットに対しては内面を出してほしいというナギの気持ちなんじゃないかと思います。
笛吹 梛(ナギ)
我らがナギセン!
その強烈なビジュアルと話し方で、好きになれるか心配だった人は多いと思います。
私も最初はそう感じていました。
でも物語が進むにつれて、
「あれ?ナギってすごくいい子なのでは?」
という気持ちが湧き、ストーリー中盤から後半にかけては、
「みんなのことを誰よりも一番に考えているナギセン!うぅ(´;ω;`)」
となってしまいました。
シークレットレポートでは、ナギはフレットとは逆で、内面に寛容を、外面に排他の思考であると分析されています。
他人を寄せ付けないように見えても、誰よりも人の気持ちを敏感に感じ取り、心配することができる。
ナギに備わった他人の心に入り込むネイティブのダイブは彼女にぴったりながらつらい能力です。
ツイスターズのメンバーでは同じ女子メンのショウカとは仲良く接しているところがとても微笑ましい。
ショウカもなかなか暗い過去がありそうですし、他人に誤解されやすいとされています。
でもショウカは飾らずに自分らしく接してくるため、ナギも気負わずに話すことができるのかもしれません。
またナギセンのTシャツは基本は「推しが尊い」と書いているが、ちょくちょく文言が変わってて面白い。
そしてロングブーツに絶対領域と実は何かとフェチズムなキャラデザ。
桜音 紫陽花(ショウカ)
死神なのにトップビジュアルにのってる女の子。
もしかしてと思ったらやはりツイスターズのパーティに入ってくれました!
濃い目の化粧、黒ネコ耳しっぽ付きパーカーになかなか丈のきわどいノースリーブワンピースと、こちらもフェチが詰まったキャラです。

自分の決めたことはしっかりと意思を持って行動したり、意見はしっかりと主張する気が強い面がありますが、素直になれないところから他人に誤解されやすいのが悩み。
それを克服するために新宿死神のカイエの助けから、RGアプリのポケコヨを遊ぶようになります。
これが新宿の崩壊後、つまり新すばせかの約3年前とされています。
いつからスワロウ(ショウカ)がリンリン(リンドウ)とポケコヨでフレンドになったかは分かりませんが、リンドウがスワロウをかなり頼りにしていることから、そこそこ長い付き合いなのではと思います。
作中でもなかなか素直になれないままですが、そのおかげかリンドウとのやりとりはニヤニヤが止まりません。
ほかのキャラクターたち
ファンの方にはまとめてしまって申し訳ない;
ビイトは相変わらずのおバカ加減ですが、フレットを上回るムードメーカー具合と頼れる兄貴分としてツイスターズの引っ張ってくれます。
妹のライムの溺愛具合が玉に瑕なお兄ちゃんです。
ネクは何とも好青年になって再登場!前作のとがった感じはどこへやら、過去に渋谷の危機を救った名実ともにレジェンド。終盤のムービーのセリフ「集中しろ」は鳥肌ものです。
シキとは末永くお幸せにしてください。
ミナミモトも相変わらず、「何言ってんだこいつ」状態で好き勝手しています。
「ゼタ遅え」は言わなくなりましたが、メガホンは手放しません。
過去の縁なのかネクは何言っているか理解できる模様(笑)。コンポーザー大好き。
ウヅキとカリヤの先輩後輩コンビも関係性はあまり変わらず、逆に安心します。
ウヅキは前作の痛めな恰好からスーツ姿になり、かっこよくなりました。(一時はゲームマスターも務めていたらしい)
新宿死神たち、シイバがクボウに入れ知恵される前の彼らの関係が気になります。
ショウカとアヤノの関係だったり、スス兄と言われるススキチのエピソードだったり、リンドウが嫉妬するショウカとカイエの話だったり、シイバとヒシマの話も。
ンハッ(クボウ)もリンドウとショウカが出会うきっかけの1つのため、ショウカも作中で言ってましたが複雑な気持ちになります。
ヴァリーのカノンさん、フレットの憧れの人であり、打倒ルーインでツイスターズと共闘した聡明なお姉さんで、消滅することになったのは非常に悲しい。
チームメンバーが戦闘中に発する「ヘイヘーイ」はやめさせた方がいいと思います。
104内トポトッポの店員さんの伊勢谷舞さん。
入店時の「いらっしゃいですですー」、退店時の「ですー」が個人的にすごく好き。

ヨシュアはいつものチート野郎です。
でもストーリー終盤の前作キャラ集合シーン(同窓会)では寂しくて顔を見せにきちゃう。
3.戦闘面
多彩なサイキックと忙しい戦闘
約300種のバッジで近接攻撃から遠隔攻撃まで、シンプルなものから癖がある多様なサイキック攻撃です。
初代すばせかでは、DSが持ちうる全ての機能をアクションに取り入れた忙しい操作が特徴でした。
新すばせかでは、サイキックごとにコントローラーのボタンが割り当てられており、攻撃するだけで最大6個のボタンを組み合せて戦うこれまた忙しい戦闘となっています。

ただこれだけ種類があればバッジごとの使いやすさのバランス悪さは感じます。
使い勝手が良いのはやはりシンプルなバレット系の遠隔サイキックです。敵から離れた位置から安全に攻撃可能でフィニッシュブローも決めやすく、シンクロしやすい点が良いです。
一方で、近接サイキックは敵に接近して攻撃するためダメージを受けやすい。
設置系のタイムボムは動く敵に当てづらく使いにくいです。
また、サイキックには14種もの属性がふられていますが、属性によっては使いづらいサイキックが多かったりもします。

戦闘中のキャラの掛け合いが細かい!
旧すばせかもそうでしたが、戦闘中のシンクロコンボを成功した際のキャラの掛け合いが細かく、にぎやかで楽しい!
新すばせかでは最大7人のプレイアブルなキャラクターがいますが、シンクロコンボ成功時の掛け合いがそれぞれキャラごとに6種類ほどのセリフを聞くことができます。
どれもキャラクターごとの特徴が掛け合いにも表れていて満足感が高いです。
・リンドウとショウカのツンデレ
・フレットとビイトのにぎやかコンビ
・ナギの絶叫
・ミナミモトとネクビイトのちょい険悪やりとり
など、いろいろとニヤニヤできます。
4.レベルデザイン
レベルデザイン:レベルアップはHP上昇のみ。飲食店で食事することによってステータスを恒久的に上げられる点、キャラごとにファッションアイテムを装備することでもステータスを上げられる点も前作譲りです。
5.音楽
前作曲のミックスもさることながら、今作曲も素晴らしい曲が勢ぞろい。
個人的な新すばせかソングベスト3
- DIVIDE
- Breaking Free
- Rockin’ Rockin’
DIVIDE
フィールド、イベント、一部の戦闘で流れるマルチな曲です。
フル日本語歌詞の曲で、アンニュイな雰囲気と色々と考察できそうな歌詞がお気に入りです。
対立する2要素が多く出てくる歌詞で、単純ですがRG/UGの隔絶、新すばせかではリンドウの参加前から何か月も続く死神のゲームの先の見えなさの無常感がしみじみと伝わってくる気がします。
Breaking Free
ゲームトレーラーにも採用されている通常&ボス戦闘曲。
ゴリゴリのアップテンポロックで戦闘を盛り上げてくれるにもかかわらず、戦闘を邪魔しないとても「すばせからしい」チューンだと思います!
特にサビ部分は戦闘中に聞くと気分が高揚しますし、リザルトで聞いても達成感と快感を与えてくれる1曲で2度おいしいところがお気に入りです。
Rockin’ Rockin’
思わずヘイ!と一緒に言いたくなるようなイントロが魅力のフィールド曲。
曲自体も少しずつ盛り上げていってリリースされる高まりの波が気に入ってます。
こちらも「すばせからしい」フィールド曲です!ロッキンロッキン!
旧作からのリミックス曲について
もちろん旧作を彩った名曲のリミックスも多数聞くことができます!
往年の名曲「Twister」から、聴けば聞くほど味が出る「Calling」、ゼタな持ち歌「Transformation」など、まだまだいっぱいあります。
Spotifyでサントラが配信されていますし、Youtubeでもコンポーザの石本丈晴さんのチャンネルで曲がアップロードされており聞くことができます!
6.まとめ
全体としてのまとめは総評で上述しているのでそちらを見てください!
前作ファンとしては満足度100%といったところで、最高の一言です!
絶対にプレイしてほしいなと思えます!
新すばせかで深堀りできなかった内容や、新宿再建を目指すシイバ達の今後の展開も気になります。
次回作も期待したいですが、、、難しいのかなぁ;

コメント